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【禁聞】中国 留守児童問題に罰則で対応

2016年02月24日

【新唐人2016年02月24日】

 

中国の農村には6100万人以上の「留守児童」が存在します。更に農民工の親と共に都市部に移り住んでいる4000万人近い「流動児童」がおり、教育や生活などに多くの問題が生じています。最近、中国国務院は、「生んだだけで育てない」農民工の父母に対し懲罰を与える「指針」を発表しました。果たして、懲罰が根本的な問題の解決につながるのでしょうか。

 

中国国務院がこのほど発表した「農村留守児童に対する配慮保護業務強化に関する指針」では、「出稼ぎ労働者は、極力、未成年の子供と生活する、或いは両親のどちらかが面倒を見る事。条件が揃わない場合、後見人をたて、16歳未満の児童を一人で生活させない。公安機関が児童の独居を発見した場合、両親の即時帰郷或いは、後見人の確定を命じる」としています。

 

19日、民生部の鄒銘(すう めい)副部長も、家庭内暴力、虐待或いは児童遺棄など保護責任を果たさない父母に対し、警告や処罰、監護権取上までの措置を規定したと発表しています。

 

中国労働関係学院 王江松(おう こうしょう)教授は『新唐人』に対し、このような恐喝ともいえる規定で農民工の根本的な問題は解決出来ないと述べ、たとえ後見人がいても親子が離ればなれである問題があり、生活の問題を考慮すべきと指摘しています。

 

中国労働関係学院 王江松教授

「第一に農村で子供の面倒を見ると、収入もないし、生活が成り立たない。これが一番の問題です。第二に子連れで出稼ぎに行って、そこに子育ての出来る条件が揃っており、正常な教育を受けさせられるかが問題です」

 

吉林省の農民工である王さんは、「誰も家族を捨てて出稼ぎに行きたくはないし、農民工は毎年、給料をちゃんと払われるのも確保にくい」と話します。

 

吉林省農民工 王さん

「経済状態が良ければ、誰も行きたくはない。一年の稼ぎを全部持って帰れるなら、翌年は行かないかもしれない」

 

実際、中国大陸は収入、教育養老保険などの面において都市と農村の格差が大きいままです。

 

中国統計局が公開したデータから見ると、2008年の都市と農村の所得格差は3.3倍。2011年は3.23倍です。2015年にこの差は縮小しましたが、それでも2.73倍以上です。

 

国際労働機関が2005年に公表したデータによると、多くの国の都市と農村の所得格差は1.6以下で、米国や英国など西側諸国では1.5前後、中国を含む3か国だけが2倍を超えています。

 

河南麟格弁護士事務所の姫来松(き らいしょう)弁護士は、「中国人は家族愛を重んじ、親は子供を傍に置くことを望んでいる。今、農民工が故郷を離れ仕事に出ることは仕方のない事で、行かなければ子供や家族を養えないのだ」と言います。

 

河南麟格弁護士事務所 姫来松弁護士

「国務院が下した禁止令で、農村人口、生存、生活、教育、医療問題等が解決できなければ、強制命令に頼っているだけで根本的作用は起きません」

 

姫弁護士は、根本からこの問題を解決するなら、都市と農村の格差解消や戸籍制度の廃止を行い、移転の自由を実現する必要があると考えています。

 

現在、新型農村社会の養老保険額は年平均720元(約12,500円)で、都市住民は1200元(約21,000円)。また企業職員の養老保険は年間18000元(約312,000円)、政府と事業機関の養老保険額は年間24000元(約417,000円)以上です。

 

都市と農村の教育経費格差も大きく、北京市農村で得られる経費は市平均のわずか66%。そのほかの地区の差がもっと大きくなっています。地区間の教育経費も不均衡で、例えば上海市の中学生の経費は河南省農村の中学生の10.26倍です。

 

王江松教授は、農村の人々に都市住民に近い社会保障とサービスを提供すれば、留守児童問題は自然に解決すると話しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。    

                                      

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/02/22/a1253976.html (中国語)      

(翻訳/赤平 ナレーター/藤坂 映像編集/李)

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